たけうちこどもクリニック

takeuchicl.exblog.jp ブログトップ

第48回 体罰の効果のなさと負の側面

e0248111_15075073.jpg
(今週の写真:light in church )

2014年4月 日本行動分析学会が「体罰」に反対する声明を発表しました。

その中で体罰に反対する3つの理由が挙げられています。

1.「体罰」が本来の目的である効果的な学習を促進することはない
2.情動的反応や攻撃行動、その他の多様な問題行動などが生じるという副次的な作用が生じる
3.「体罰」に頼ることなく学習をより効果的に進める方法が存在する

行動分析学は文字通り行動を分析する学問です。
そのなかでは、体罰は「正の弱化」にあたることが多い。
つまり、苦痛刺激を与えることで望ましくない行動が減ることを期待するものです。

声明では、体罰には教育的な効果がないことが説明されています。
その効果は一時的かつ限局的であり、体罰を与える人がいなければ同じ行動が繰り返される。
また苦痛刺激には馴れが生じるため、体罰はエスカレートしやすいのです。

一方、体罰を与える側からすると、即効性があり、効果があるようにみえる。
その場では指示に従ったり、「もうしません」と謝罪することは想像できますよね。
その結果、体罰は強化され繰り返されます。
これを「負の強化」といいます。
つまり望ましくない行動が減るので、体罰を与える行動がくり返し行われるわけです。


では、体罰はなぜいけないのでしょうか。
について述べられています。

1.体罰を受けて育った人は自分の子どもに体罰を与える傾向にある
2.体罰には反抗的な子どもをうみだす
3.体罰を受けて育った子どもは、道徳心が低く、より攻撃的に育つ
  けんかやいじめ、反社会的な行動をするようになる傾向もある
4.体罰を長期的に、またより厳しい体罰を受けて育った子どもは、
  将来、うつや不安症、薬物依存などに陥るリスクが高い
5.体罰により親子関係の質が低下する
6.体罰を受けた子どもは、自らの家族、伴侶、恋人に暴力をふるうようになる傾向がある
7.体罰を受けた子どもは、受けていない子どもに比べて、暴行され、重傷を受けるリスクが7倍もある

体罰は効果的ではないばかりか、このような負の側面があります。
私たちはこのことを認識し、体罰を用いずに効果的に教育や学習を進める必要があります。


++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
たけうちこどもクリニック

パソコン用:http://www.takeuchi-cl.org/
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

[PR]
by takeuchi-cl | 2014-06-02 09:00
line

   タケウチマサトモ


by takeuchi-cl
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite