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第50回 「夜と霧」から学ぶ「生きる」強さ

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(今週の写真:Untitled )

ずっと気になっていた本を、ようやく読み終えた。
V.E. フランクルの「夜と霧」である。
ナチスドイツの収容所の様子を描いたものだ。
日本では初版が1956年に出版され、現在も読み継がれている古典的名著であるから、
すでに読んだ方も多いことだろう。

このように重いテーマの本だから、これまで何度と本屋で手に取りながらも二の足を踏んでいたが、
ようやく思い切って買って読んでみた。

著者のフランクルはユダヤ人の精神科医・心理学者である。
自らアウシュヴィッツ収容所に囚われ、そして奇跡的に生還を果たした。
その体験が冷静な視点で記録され、この地獄のように悲惨な状況でも
希望を失わずに生き抜いた人間の強さが描かれる。

また本書(旧版)には、解説と写真が付属している。
解説は60数ページにわたって、強制収容所の事実と背景が記されている。
巻末の写真や図版には、まさしく目を背けたくなるような、見るに耐えないおぞましいものだ。

第二次世界大戦は1939年 ドイツのポーランド侵攻に始まり、約60カ国が参戦。
ドイツ、日本の敗戦までおよそ6年間。死者数千万人ともいわれる史上最悪の戦争である。
そのさなかに行われたナチスドイツによる600万人ものユダヤ人大虐殺。
その中心となったアウシュヴィッツ強制収容所だけで300万人の命が絶たれたという。

これまでなんとなく知ってはいたが、想像を絶するような事実として改めて思い知らされた。
当時の人たちはそれぞれの立場で、どのように生きあるいは殺されどんなことを感じたのだろうか。

人間はここまで残虐になるものかと思わずにいられない。
しかし一方で、そのような絶望的な状況の中でも希望を失わない強さもまたもっている。
これらはともに人間の持つ本質なのだ。
生きる意味を自ら見いだし、幸せを感じる心の強さを持ちたい。

過去を知り、歴史から学ぶこと。
二度とあのような悲惨な歴史を繰り返したくはない。
こどもたちに残す世界をどんなものにするかは、今を生きる私たち次第である。

がらにもなく、そんなことを考えた。

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by takeuchi-cl | 2014-06-16 09:00
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